SOCIAL APARTMENT
INTERVIEW

【Neighbors Rooms】7畳ひと間の80’sギャラリー|FILMS和光

2025-02-13

ソーシャルアパートメントにお住いの入居者さんのお部屋を紹介するシリーズ「Neighbors Rooms」。今回は2024年12月に実施した「お部屋フォトコンテスト」で審査員特別賞を受賞したMAXさんのお部屋をご紹介します!

圧倒的なオリジナリティがあること、空間を有効活用していること、またこだわりがあることの3点がポイントで受賞されたこちらのお部屋。勝手ながら「80’sは任せろ賞」とタイトルを付けさせていただきました。

MAXさん(男性)はFILMS和光に入居されて約3年。
「映画館と暮らす」がコンセプトのこの物件をテレビで知り、まさにこれは自分のための物件ではないかと即入居を決断。

お部屋に一歩足を踏み入れるだけで圧倒される、80年代の映画やポップ・ミュージックコレクションの世界がぎっしりと詰め込まれていました。
80年代映画の代表「トップガン」「ミッション:インポッシブル」などのオートグラフや限定品が所狭しと並ぶ、まるで80年代カルチャーのギャラリーのような空間です。
そんなMAXさんのお部屋の中にぎゅっと詰められた80年代カルチャーコレクションの一部をご紹介いただきました。

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7畳という空間にぎゅっと詰まった80年代カルチャーの世界。大切なコレクションの一部をご紹介!

▲お部屋フォトコンテストにご応募いただいた写真。夜になるとネオンライトが映えて更に80年代ギャラリー感が増します。

――ご応募いただいたお部屋の写真を拝見してすぐに80年代カルチャーへの情熱がひしひしと伝わってきました!圧倒されるほどのコレクションですが、そもそも80年代の映画や音楽の世界にのめり込むきっかけとなったのは何だったんでしょうか?

MAXさん:きっかけは小学生のときに観た、「ロッキー2」ですね。勝利を目指してひたむきに努力し、試練を乗り越えて最後に勝つ。このシンプルでパワフルなストーリーが幼心にものすごく響きました。「ロッキー1」も観たのですが、努力したが報われないという終わり方が当時のわたしには大きな感動を覚えず、それよりも最後は報われるというロッキー2のストーリーに大きな衝撃を受けて80年代の世界に没頭することになりました。

――80年代カルチャーに没頭し始めて一番初めに購入したグッズはどれですか?

MAXさん:人生で初めて手にしたのは「トップガン」のサウンドトラックですね。確か37、8年前に購入したと思います。

▲映画が好きになり始めて初めて手に入れたグッズ、トップガンのサウンドトラック。

――人生で初めて買ったお気に入りアーティストのCDって何度も繰り返し聴きますよね。わたしも嬉しくて今でも大事に保管してます。

MAXさん:そうですね。特に80年代の音楽は今の時代にはない大胆でインパクトのあるメロディーラインが大好きなんですよね。当時参加したチケットも捨てられずに大事に取っておいているんです。

――すごい数ですね!新品同様で驚きました。その中でも思い入れのあるものはありますか?

MAXさん:1988年のBON JOVIが出演したカウントダウンコンサートのチケットで、まだ東京ドームがオープンして間もない頃でした。当時のチケット価格は7,000円でしたからね、今では考えられないですよね。

▲1988年に開催されたBON JOVIのライブチケット

――CDやDVDのコレクションも、驚くほどの数ですね。このコレクションはおおよそ何枚くらいにおよぶのでしょうか?

MAXさん:改めて数えたことはないですけど、CDだけでも500枚近くあるんじゃないかなあ。DVDやブルーレイは200枚近くになると思います。
ここまでたくさん集めると自分の身体の一部のように大事に思えますね。

▲所狭しとディスプレイされているCD、レコードや80年代コレクションたち。
▲CDのコレクション:ざっと200枚近くあるとか・・・。

――700枚近くってレンタルショップと同じくらいありそうですね・・!もの凄い数のコレクションが隙間一つなく収納されていて空間の使い方も上手ですね。

MAXさん:気づいたらもの凄い数になっていました(笑)。
映画館でなにか観る際はパンフレットを持っていって作品の詳細を読むんですよね。他の入居者さんと観るときは自分なりの解釈だったり裏話、感想などを話すのが楽しいですね。

▲DVDのコレクション:この扉の中にもDVDが収納されています。
▲公開当時に購入した映画のパンフレット
▲こちらも映画パンフレット。インディー・ジョーンズやダイ・ハードなどの様々なジャンルのパンフレットを色褪せることなく大事に保管されています。

――お部屋の奥に飾られているジャケットには見覚えがあるのですが、、なんの映画のでしたっけ?

MAXさん:トップガンマーヴェリックでトム・クルーズが着用しているものですね。僕はハリウッド映画の中でもトム・クルーズが大好きなんですよね。

このジャケットは本物さながらに仕上げられたレプリカのようなものですね。アメリカ軍で実際に使っているジャケットですね。実際に軍に提供している会社が手掛けたジャケットなので着ごたえあってお気に入りです。これは横須賀の米軍基地まで赴いて購入しました(笑)。

▲お部屋入って右側はバック・トゥー・ザ・フューチャーのポスターが印象的。
▲トップガンでトム・クルーズが羽織ってるジャケットを再現したもの。横須賀の米軍基地で購入された。

――棚の上にディスプレイされているこの絵、すごいですね!これはいつ描かれたのですか?

MAXさん:これは高校生の時に描いた絵ですね。よくみると絵の端々が角ばっているのが見えると思うんですけど、これは原画をもとに上から線を引いてグラデーションの濃さを番号で振っていき、それを根気強く塗っていくと完成するんです。これは完成に1ヶ月くらいかかりましたかね。

――1ヶ月で完成させたんですね。これは絵が好きかトム・クルーズが好きかのどちらかじゃないと根気負けしてしまいそうですね。(笑)。

MAXさん:僕は完全に後者ですけどね(笑)。

ミッション・インポッシブル3が公開された時にトム・クルーズが来日したのですが、一目会いたいとお台場で開催されたイベントにこの絵を持って駆けつけたら、まさかとは思いましたがサインしてくれました。

ちなみにトム・クルーズは東京湾を貸し切ってそのイベント会場に登場しましたね(笑)。

――なんと!本当ですね、右下にサインがありますね。もうそんな日には興奮してで寝れないなかったんじゃないですか(笑)。

▲高校生の時に描かれたトム・クルーズの肖像画。右下にはトム・クルーズ本人の直筆サインが・・!

映画館つきの物件だからこそ出来る。80年代カルチャーを通じた入居者さんとの交流は?

――住人のみなさんとも上映会もすると聞きましたが、最近だとどんなのを開催したんですか?

MAXさん:バック・トゥー・ザ・フューチャー3作観るという目標を掲げていた入居者さんがいたんです。僕はブルーレイディスクを全作分持っているので、その目標に協力する形で1ヶ月に1本ずつ観るというのを企画しました。参加人数が一番多い会だと12人くらいでしたかね。

バック・トゥ・ザ・フューチャーのグッズもたくさん持っているので、映画館の後ろに一連に並べて皆で鑑賞したりしました。

▲お部屋にも飾られているポスター

――映画を皆で鑑賞するっていいですね。しかもMAXさんの解説付きとなると更にその映画の世界に入り込めそうですね。

MAXさん:動画配信サービスで簡単に映画が観れる時代ですが、観れる名作は限られていたり、タイミングで観れなかったりしますし、またブルーレイディスクで観る映像はより画質や音質もさらにクオリティが高いんですね。

それを自宅の映画館で観れるのもかなり贅沢だなと思いました!

そうですね、映画館にPlayStation5が最近導入され、4Kの映像が観れるようになったので、より高画質・高音質で映像を楽しめるようになりましたね。それまでは自分で4K対応のプレイヤーを持ってきて観てました(笑)。

――映画館で観るからにはやはり映像や音にもこだわりたいですよね。

MAXさん:そうですね。上映会は年代問わず20代の方も参加してくれましたし、マイケル・ジャクソンの熱烈ファンな男性がいて、その方ともよく音楽の話をしたりしますね。

――大スクリーンで観て、聴けるマイケル・ジャクソンは贅沢ですね。

MAXさん:あとは20代半ばの入居者さんがアクション映画がお好きと言っていた方がいたので一緒に「ターミネーター」を2作観ましたね。親御さんの影響で80年代アクション映画が刺さったみたいですね。観終わった後に、公開当時の映画パンフレットを一緒に見て感想を言い合ったりしています。

――やはり名作やカルチャーには年代はなく色褪せないものですね。好きなものを通じて繋がれるものがあるのは素敵です。

MAXさん、素敵なお部屋やエピソードをご紹介いただきありがとうございました!

▲上映時に展示したバック・トゥー・ザ・フューチャーコレクション

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【編集後記】
  MAXさんがこれまでの人生で大切に育んできた情熱が詰まった素敵な空間でした。
7畳のスペースに集約されているとは信じられない数のコレクションにこれもあれもと止まらぬ質問にもたくさんご紹介いただき、最後は筆者もトップガンの冒頭だけ一緒に鑑賞させていただきました・・!(贅沢)

昨今、「ミニマリズム」に象徴される物を最小限に抑えるライフスタイルや、一方で購入してはすぐに消費・破棄する「消費文化」が広がる中で、
手に入れたものがその当時から劣化することなく大切に保管されていること、またそれぞれにストーリーがあることに感銘を受け、自然と80年代のカルチャーの世界へ引き込まれていきました。

情報が溢れる現代では、興味や関心が広範囲に広がる一方で浅くなりがちですが、「これが自分の好きなものだ」と一つのテーマに情熱を注ぎ続ける姿勢には、人を惹きつける力があるのではないでしょうか。

今後も増えていくであろうMAXさんのコレクションや、お部屋がどのように変化していくのか。その過程を追いたくなる、そんな素敵なお部屋でした。

(インタビュー:Hayashi/撮影:Suda,FILMS和光入居者さん,MAXさん)